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私の恋心
透明な笑顔で君は笑っていたよね。
私はそんな君を教室の反対側から隠れて見ていた。
みつからないようにこっそりと。
だってみつかったら困る。
だからこっそりと君を見てた。
帰り道も君のことを見ていました。
君といっしょに帰るのならばどんな風だろうとか考えながら。
いつだって君は素敵な笑顔でした。
そんな君が気になって仕方なくて、私は夢のなかでさえも君のことを思っていたの。
私は屋根の上から、帰宅する君を見つけようと思って伸びあがった。
友人と別れて、右手に提げたサッカーボールを蹴り蹴り、君は歩いているんだよね。
知ってる、私知ってるよ。
でも今は見えない。見つけられない。
私の心は恋しさで満たされて、ゆっくりと膨らんだの。
そうすると、私はふんわりと浮かんで、屋根から離れていきました。
君はどこにいるの。私は知らない。
でも私の心が知っている。
心が君へとふわふわしている私を導いてくれる。
屋根屋根屋根公園屋根森神社屋根屋根マンション墓地屋根屋根屋根。
私は私の暮らす、けど私の知らない街を飛んでいく。
小鳥に追い越され、雲を追い抜き、煙をかわして飛んでく。
いた。
君は君の家の近くを歩いていた。
やっぱりサッカーボールを持ってる。
私はスカートを押さえながらひらりと君の目の前に降り立ったよ。
君の透明な笑顔を期待しながら。
でも君はおびえた顔をして私から離れようとしたね。
そんな、だめだよ。
私の恋心が私の右腕にみちみちと充満して、右腕を伸ばす。
きれいなおとがいを触りたい。私はそうした。
左腕もぎっちりと恋心が注入されて膨張したよ。
両腕で抱きしめたい。私はそうした。
君がなにか言っているね。
好きだ好きだ好きだって言ってくれてるの?
うふふ。
そんなの恥ずかしいじゃない。
私は困ってしまって、彼の口をふさいだ。
私の口から彼の口へと恋心をどっぷりと口移しして。
オイシイ?
ほら、もっとどう?
私の恋心であなたを満たしてあげる。
赤くて暖かくてどきどきと蠕動しているこの恋心で君の隅から隅までぎっしりと埋め尽くしてあげるわ。
甘くてふわふわしてくるでしょ?
君と私はひとつに繋がって、地面を離れて浮かんでいく。
綺麗な空で透明な笑顔を見せてよ。
涙や鼻水や涎を流さないで、笑ってみて?
私は笑顔の君が好きなの。
そう、私は君が大好きなの。
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