蠢く《内側》


ぎちぎち。
ぎちぎち。

 めぐ。
 アリスゲーム。
 ジャンク。
 お父様。
 妹たち。
 私を悩ませることが多すぎる。
 私は悩みたくない。考えたくない。

何もかも捨てて全てを壊してしまえ。
奪い滅ぼし潰して無くして斬り裂いて燃やして壊し尽くしてしまえ。
それがいい。

 それなら、楽だ。
 わたしは水銀燈。黒の第一ドール。悩みなんていらない。思考は不要だ。そうだ。最初からわかっていたことだ。

殺戮虐殺殲滅。
それが望みだ。
滅ぼす竜の吐息。
さァ呑み込め。全てを貪欲に。いこう破壊の限りを尽くしに。

 「水銀燈……?」
 めぐの声は聞こえないふりをする。
 もう耐えられないのだ。思考は不要で苦悩が不快だ。
 いままでの生活がありえなかった。ありえてはいけなかったのかもしれない。
 そうだ。
 私にはそれは禁じられた遊び。
 私に許されたのは破壊と絶望。
 翼を羽ばたかせて夜の空へと飛び立つ。冷えた夜気が忌々しい。

解放だ。
全力を出す許し。
全容を現す許し。
獲物だ。
喰らいつく獲物。
自らとする獲物。

 妹たち。
 みんな、みぃんな、
 ジャンクにしてあげるぅっ!

ぎちぎち。
ぎちぎち。




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